読書感想 生還
羽根田治先生の「生還」を読みました。
Kindle Unlimited対象です。
8つのケースを分析されています。
タイトルが「生還」なだけあってみんな生きて救出されるのですが、そこに至るまではやはりハラハラドキドキします。思わずスマホを置いてしまうような記述もありました。
このドキュメントシリーズ、とてもためになります。
日帰りであっても、地図、コンパス、ヘッドライト、ストーブ、ライターは持つべきだ、とか連れられ登山はやめようとか、迷ったら谷に降りるな、とか。情報や知識としては知っていても、実際に持ち歩いたり行動してる人は少ないと思います。
人は、知っていても、わかっていても、理解していても、納得していても、自分の利益にならないことは実行にうつさないものです。
心のどこかで自分だけは遭難しない、と思ってるんでしょうね。
ドキュメントシリーズは、読みながら臨場感を味わえるので、もし自分に起きたら、とついつい考えてしまいます。
わたしは日帰りでも地図もコンパスも、ストーブもライターも持っていきます。が、連れられ登山をすることがあります。つまり、他人任せの、リーダーに依存した山歩きをするときがあるのです。
心のどこかで、いけないなぁ〜と思いながらも、つい楽な方に流されていました。
山行を計画する側も、人の計画に乗っかる側も両方経験があります。
どちらにおいても、もし何かあったときの責任はもちろん自分。特に人任せの依存登山での、なにかの責任は強く自分自身に跳ね返ります。
山では、ごはんと怪我は自分もちが不動のルールです。
そんな当たり前のルールを忘れた頃に、足元を掬われるのだと、そう思います。
依存登山から自立登山への成長、自分を助ける力と人を助ける力、備えておきたいものです。本を読んで改めて思いました。