読書感想:道迷い遭難
羽根田治さんの道迷い遭難を読みました。
これもAmazon primeで。
山には山のルールがあります。
ゴミを捨てない、とか。
山の植物を持って帰らない、とか。
登り優先、とか。
登山届を出す、とか。
数多あるルールの中で、遭難した場合の合言葉もあります。
道に迷ったら引き返せ
道に迷ったら谷は下るな
道に迷ったら山頂を目指せ(尾根を目指せ)
道に迷ったら動くな
山登りの中では常識ともいえる合言葉。
道迷いや怪我などの遭難の9割は下山時に発生すると聞いたことがあります。よって、上りよりも帰りの下山時に注意を払う必要が何倍もあるのです。
でも、実際に道迷いしてしまうと、「あれ?おかしいな」と思っても多分大丈夫と楽観的思考が働き、登り返すのがめんどくさく、引き返す判断が出来ず、沢に入ってしまい、時間や体力の低下から焦り、正常な判断はもはや困難な状態になるようです。
通常なら絶対にしないことでも、判断力が鈍ると「自分は正常な判断をしている」と思いながら誤った判断をしてしまうのですね。
YAMAPやヤマレコなどのGPSがなかった頃、紙地図と事前の情報だけで登っていた時期に、道に迷って引き返したことが何度もありました。初心者だったし、小心者なので「あれ?おかしいな」と不安になってすぐに引き返すタイプだったから今も無事ですが、今は少し経験値も上がって自信がついてるので、「大丈夫大丈夫」と進んでしまうかもしれません。
本を読みながら、わたしも山に登る身として、明日は我が身かも、と恐怖を感じました。