読書感想 炭水化物が人類を滅ぼす
Kindle Unlimited対象作品です。
糖質制限とは何かを軽く説明した後に、大量穀物生産することによって被害を被っていること、つまり環境破壊について書かれてあります。
穀物つまり糖質によって人体に悪影響が出ていることを書いてある本は多数ですが、生産側の視点のその奥の自然破壊について言及してある内容はとても新鮮でした。
最近はフェアトレードという言葉を馴染み深くなるなど、発展途上国の穀物生産地で働く人々の労働環境について知る機会が増えてきています。未成年者の労働や低賃金、悪質な労働環境などのことです。ですが、本書は、その奥には地球の環境、特に地下水源の枯渇問題について言及してあります。
わたしたちが食べている穀物、小麦粉やとうもろこしはパンや麺類だけでなく、牛や豚、鶏などの家畜の餌にもなっているものです。つまり、野菜や海産物を抜きにしてほとんどの食物は、地下水と未成年者の労働を犠牲にして海外の穀倉地帯に支えられているものだったんですね。
本書では、「現在の大穀倉地帯での穀物農業は環境破壊型農業」と書いてありました。
今までは、小麦粉や砂糖を減らすとアレルギーが良くなるから、という健康視点で本を読んでいましたが、小麦粉フリーの生活が環境保全につながる一助になるかもしれないという気持ちになりました。
小麦粉フリーの生活は、健康にももちろん良く、つまり医療費の削減にもつながることだと思います。個人レベルでも支出を控えることができるし(貯蓄の基本は健康ですから)社会レベルでも支出を抑えられます。
それ以上に、環境を守る第一歩にも繋がるようです。
とてもためになる本でした。優良本です。
糖質制限については
①血糖値を上げない食事
②体重を増やさない
の二つに基本をおいた説明でした。
腸内細菌やグルコーススパイク(血糖値スパイク)についても少し言及してあります。
わたしは、糖質制限や断食、小麦粉、砂糖、腸内細菌、アレルギー、添加物などについての本をよく読んでいます。
糖質制限について知りたい人は
①血糖値を安定させるため(インスリンの働き)
②適正体重を守る
③腸内細菌の働き
④食物繊維の必要性
を調べると、単純に糖質をゼロにすると良いわけではないことが分かると思います。脂質に良い脂質と悪い脂質(トランス脂肪酸など)があるのと同じように、糖質にも良い糖質と悪い糖質がありますから。同じように血糖値についてもよく知る必要があります。
何事もバランスよく、よく噛んで食べるのが1番です。